Nanairo

早く隠居したい。

20190427_GW帰省_新潟で酒蔵見学

♪大人に変わったら〜 ♪日本海に逢いたくなる〜
と出だしで始まるのは谷村新司氏作詞・作曲の北陸ロマンという曲だ。JR西日本では新幹線の車内メロディーで「いい日旅立ち・西へ」が使われているのに対して、在来線特急は「北陸ロマン」が使われている。
それはただの前振りでしかないのだが、実家に帰るのはいつも新幹線か飛行機で特に最近はずっと飛行機しか使っていなかった。しかし、よくよく考えたら新潟から在来線特急で帰省するというルートもあることに気づいた。

東京から新潟までは新幹線で移動し、新潟からは特急いなほに乗車し白新線経由で羽越本線の終点まで向かう。
今回は特急に乗り継ぐ時間が3時間くらい出来てしまったので、新潟駅から歩いていける酒蔵と有名な今代司酒造に酒蔵見学に行って来た。

行き方はとても簡単。新潟駅の万代口を出て、信号がある通りを右手にずっと進む。ずっと歩くと国道7号線に出るので近くの信号を渡って、駅の高架橋へ向かっていくと酒蔵が見えてくる。

酒蔵見学は正面口から入って、売店の奥にある暖簾をくぐり待機場所で待つだけ。1時間に1回のペースで酒蔵の社員の方が酒蔵内を案内してくれる。

こちらは出来たお酒を温めて殺菌する釜。
釜の中にはお酒が通る管がスパイラル上に取り付けられている。
出来たお酒はこの管を通り、湯煎の要領で温められ釜の外に出ていく。

今ではこの釜に入れるお湯はボイラーで沸かしているが、昔は釜の下で石炭で火を起こしてお湯を作っていた。そのためか天井はススで黒くなっている。

こちらは殺菌した酒を貯蔵しておくためのタンク。
タンクの容量は小さいと1,500リットル、写真には写っていないが奥には5,000リットルのタンクもあるとのことだった。

説明によれば、作っては売って、作っては売っての繰り返しなのでワインやウィスキーのように寝かせるということはあまりしていないそうだ。寝かせている日本酒もあるそうで、2年くらいたつと味が落ちてきてしまうのだが、そこでめげずに寝かせ続けると、角が取れてきてうまみのある酒が出来るということだ。

このタンクは蔵の1階に置かれており、2階には麹を作る部屋がある。工事を作る部屋は真冬でも35度というのだから凄い。蒸かしたお米に麹菌をふりかけ手で捏ねると48時間くらいで麹になるそうだ。麹つくりは酒造りの重要な工程でこれが上手く行けば酒造りの半分は終わったようなものということだからいかに重要な工程かがわかる。

この麹を作る過程の説明で興味深かったのは、食べておいしいお米を使ってお酒を造ったとしても、必ずしもおいしい酒にはならないということだ。コシヒカリを例に説明をしていたが、コシヒカリは粘りが強く、コメとコメがくっつくので麹菌が上手く付かないのだそうだ。

写真のタンクはサーマルタンクと呼ばれるタンクで、もろみを入れておくタンクなのだが、このタンクでお酒が発酵する過程で生じる発酵熱を冷ますことが出来る。この蔵の中は冬で4~5度くらいの室温になるのに対し、もろみは発酵熱で20度くらいまで温まってしまう。温まりすぎるとお酒の発酵が早く進み、あっという間に酒になってしまうとのことだった。いい酒を造るにはゆっくりじっくり低温発酵させることが重要ということで、とても手のかかる作業であるということを改めて実感した。

ちなみに一部のタンクには殺菌していない生のお酒が入っているそうで、タンク内の温度はマイナス3度ということだった。

蔵内にあるこの階段は設置当時は手すりがなかったそうだ。
法改正かなんかで手すりを付ける必要が生じてあとから手すりを付けたのだそう。昇ってみると昔の階段だけあって結構きつい。

そのほか中の風景はこんな感じ。











見学が終わると、蔵で造っている酒を試飲することが出来る。
試飲は無料なものと、1個500円のおちょこを買って試飲するものと2つがある。
その他、売店内にはお酒が当たるガチャもあり、筆者も180ml瓶の日本酒を当てた。日本酒ケーキというのも売っていて、少し値段は高いが柔らかく日本酒のいい匂いがして、また買いたいと思う一品だった。

ここで祖父母にお土産として日本酒を2本購入。

実家に帰ってからガチャで当てた酒を試飲してみたが、とてもやさしく自然なアルコールの味がした。醸造アルコールを使っていないということが売りの一つのように説明していたが、醸造アルコールを使っていない日本酒の良さというのが何となくわかった気がする。
もう社会人になって10年も経ってしまったけど、また一ついい社会勉強をしたな…うん。